もう一度、恋をしてもいいですか?

桜介は手を合わせて
大地に拝むようにして
「頼む!頼むから、
もうやめてくれ・・


いままでの女性に対する
数々の失態及び
無礼な振る舞い、
誠に申し訳なかった!
謝る!謝るから、
もうそれ以上は・・」

と止めにはいった。



それを聞いてた華枝は

「罪な男ね~桜介さんは・・
大地とは大違い!」と
少々呆れ顔になった。



「それで?桜介さん。
なにか聞きたいことが
あったんじゃないの?」
とわざと華枝は、桜介に突っ込むと



「あぁ・・あの・・さぁ。
さっき話に出てきた
『真知さん』のこと、
少し教えてくれないかなー
ここは、俺の歓迎会ってことで!」と

軽いノリで、
桜介が二人は聞いてきた。


華枝は、『やっぱりー』
と思いながらも『真知』の名前を
口にした桜介の表情からは、
若干、緊張してるのが見てとれた。


大地も桜介と
出会って20年以上経つが
桜介が見せる表情の変化に
いま初めて気づき、
華枝の隣で目を丸くしていた。


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