もう一度、恋をしてもいいですか?
そうすると華枝は
ゆっくりと口を開き
「あのね、桜介さん。
まだ自分では
気づかれてないかも
しれないけれど、
真知に惹かれ始めてない?
真知はね、
わたしの
高校時代からの親友であり
わたしたち家族にとって
一番大切な人なの。
わたしの両親も
真知の親代わりみたいなものだから、
真知は、わが家の家族同然なの。
それはこれから先も
ずっと変わらない。
だって『家族』だから。
だからもし
桜介さんが適当に、
軽い気持ちで
不容易に真知に近づいて
『遊ぶだけ』なんて、
考えているなら
他をあたってほしい。
お願い。」
と華枝が言い、
大地も話始めた。
「桜介、悪い。そういうだ。
俺はいままでのお前のこと、
おおよそ知ってる。
真知ちゃんは俺にとっても
大切な妹みたいな存在でな。
兄貴としては
やっぱり不埒な桜介になにも
手助けできることはない。
ごめんな・・」
と二人から頼まれ、
謝られた桜介は
いままでの行いを悔いた。
悔いても悔いきれなかった。