もう一度、恋をしてもいいですか?
華枝は桜介と向き合い
話を続けた。
「桜介さんが、真知にいま
どんな感情を抱いてるのか
まだはっきりしないまま
二人で責め立てるようなことを
言ってごめんなさい」と言うと
桜介は
「いやいや、こっちこそ
なんだか、ゴメンな!
それに二人から
責め立てられたなんて思ってないよ。
華枝ちゃんが、真知さんを
すごく大切に想っているのが
わかったから。
ただね、いま自分の中にある
この膨らみつつある想いが、
一体なんなのか、よくわからなくて、
正直、俺自身、戸惑ってるんだわ」
と、
それを聞いていた大地は
桜介にお茶を差し出し
「とりあえずこれ飲んで、
少し落ち着け。
あんなに数々の女性と出逢いと
別れを繰り返してきた
お前の言葉とは思えないなぁ」と
少し笑いながら言った。