もう一度、恋をしてもいいですか?
「なんだ?」と大地が聞くと
「初めて自分よりも大事にしたい
って思える人に出逢えた」
というと、
大地は少し困ったようで聞いた。
「真知ちゃん、か?」
「うん」と桜介。
毎朝、
真知の出勤時間に合わせて
店の外にでて掃除を始める
桜介の姿に
大地は気づいていた。
恋をしている桜介は
他の女性からのアプローチには
目もくれず、健気に毎朝、
真知を眺めるだけ。
そんな一途な桜介に大地も
手を貸したくなる気持ちが芽生え
最初に
『真知ちゃんには近づくな』
と言った言葉を
取り消したくなってた。