もう一度、恋をしてもいいですか?
エンジンを付けないまま
隣同士で座る真知と桜介。
先に口を開いたのは
桜介で
「いいな、この車。
おっきくて・・・
カッコイイわ」
というと
「女一人で、色気ない車だと
思ってません?」と真知は聞いた。
「ううん。そんなことないよ。
車が好きなんだね、真知は」
というと
「好きですね~
運転して、好きな歌を聞いてると
嫌なこと忘れられるんです」と。
「嫌なこと?って?」
と桜介が聞くも
「いろいろ~」
と真知は、はぐらかした。
「この年まで生きてると
いろいろあるよね、お互いに!」と
桜介が言うと、真知も同意した。
それから桜介が
イタリアにいた時の話や
昨日、2人で歩いてたところを
柴田にみられてたことなど、
会話は尽きなかった。
絶えず2人は笑いながら、
いろいろな話しをすることにより
距離が縮まっている感じがしていた。