もう一度、恋をしてもいいですか?

エンジンを付けないまま
隣同士で座る真知と桜介。

先に口を開いたのは
桜介で

「いいな、この車。
おっきくて・・・
カッコイイわ」

というと

「女一人で、色気ない車だと
思ってません?」と真知は聞いた。

「ううん。そんなことないよ。
車が好きなんだね、真知は」
というと


「好きですね~
運転して、好きな歌を聞いてると
嫌なこと忘れられるんです」と。


「嫌なこと?って?」
と桜介が聞くも

「いろいろ~」
と真知は、はぐらかした。


「この年まで生きてると
いろいろあるよね、お互いに!」と

桜介が言うと、真知も同意した。

それから桜介が
イタリアにいた時の話や

昨日、2人で歩いてたところを
柴田にみられてたことなど、

会話は尽きなかった。

絶えず2人は笑いながら、
いろいろな話しをすることにより
距離が縮まっている感じがしていた。


< 86 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop