奴隷少女と我儘王子
 怖いんです。
 一人でいることが。
 でも、どうする事も出来ませんから。
 ーーだから、せめて……誰かの笑顔を見ていたいです。

「ご、ごめん。俺は……」
「気にしないで下さい。それでもいいかな、なんて思ってましたから」
「で、も……」
「もし、何かお詫びがしたいと思ったのなら、もう二度と私に石を投げないで下さい。石ってかなり痛いんです」
 普通に接して欲しいです、なんて事は言えませんが……これくらいなら大丈夫ですよね?
「わ、わかった」
 また肩を震わせて、けれど私の眼をしっかりと見て頷いてくれました。
「では、また」
 今度、一緒にあそんで下さいね。
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