私の恋は、期限つき
「凜さん。」

大我さんがそう言ったと思ったら、シートを倒されて、私の上になるような体勢で、大我さんの顔が目の前にあった。


「あ…あの…」

「…なに悩んでるんですか？」

真っ直ぐに見つめられて、言葉に詰まってしまう。

きっと私の幼い嫉妬なんだと思っていても、うまく言葉にすることができない。

「そんな哀しそうな顔をして、黙ってられたら心配でいられません。お願いですから、悩みを打ち明けてくれませんか？」


そんな大我さんに、なんとか応えようと言葉にしてみた。

「…昨日…ホテルで、大我さんを見かけ…たんです」
そう言ったら、なんのことだか大我さんは、わかったようだった。
ちょっと顔を歪めているなんて、珍しい表情だ。

「あれか～
…女性と一緒だったから、もしかして誤解させてしまいましたか？」

「…」

「まぁ、そうですよね。異性とラウンジといえどホテルにいるのは、良い気持ちしないですよね。」

「…」
大我さんが私の気持ちを代弁してくれてる。

そのまま抱き締められながら、話しが続く。

「凜さんを哀しませてしまって、申し訳ありません。仕事といえ、場所を選ぶべきでしたね。
たしかに、私も凜さんをあのような場所で異性といるとこを見かけてしまったら、平常心でいられないですね。」

大我さんの言葉に、私は、涙を流してしまっていた。







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