私の恋は、期限つき
私がバレンタインに小さめの手作りケーキをあげたんだ。
お互い、仕事だったこともあり、夜に会って渡しただけだった。


そのお返しにと、ホワイトデーに会ったときにこのネックレスをもらったんだ。

正直、高価すぎるし、どうしてよいのか迷ってしまった。

そうしたら大我さんが言ったんだ。
『お返しには、高価すぎると思われるかもしれません。ですけど、私の気持ちなんです。指輪は、まだですけど、ネックレスならしてもらえますよね?私のものって印みたいなものです。私の自己満足なので、つけてもらえませんか?』

優しい物言いなのに、押しの強さを感じる意外な大我さんの言葉に、私は、ネックレスを受け取り、その場で着けたのだ。


おそらく、指輪を受け取れるのは、私の誕生日以降でそのことを大我さんも承知している。

私が『ごめんなさい。いまは、受け取れないんです。だけど、大我さんと一緒になりたいと思ってます。』と伝えたのが誕生日までだと大我さんに伝わっていると思う。

なぜ大我さんが、私の誕生日としてくれてるのかが、わからないんだけど…
そうしてくれてるのが、私にも都合がよいから、ありがたかったりする。

こうして、一緒にいると、大我さんの優しい面だけでなく押しの強さと代表を務めるだけの力量を感じる。

これで、大我さんのお父さまに、反対されてなければ一番よいんだけど…








< 103 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop