私の恋は、期限つき
「あ…貴女に、何がわかるんですか!だいたい貴女には、スミス氏がいるじゃないですか?」

興奮して強い口調で言ってくる。
スミス氏ってのは、ケイトのことか?

あり得ないだろう!
まったくどれだけの誤解を生んでいるのか、頭を悩ませるところだが、大我さんが誤解してなければ、私にとっての大きな問題となることは、ない。

「とんだ誤解ですね。スミス氏は、知り合いですけど付き合ってるわけじゃありませんから。
それに、大我さんとのことについても、三条さんに申し開きもこれからのことについて、申告する必要性を感じません。
それに、なにかあるのなら、大我さんが私に仰ってくれるはずです。
それでは、私は失礼させてもらいます。」


「ま、待って…」

「まだ何か?」

立ち上がりかけた私に三条さんが待ったをかけたのだった。

「…貴女は、大我さんを愛してらっしゃるの?」

「もちろんです。」

「…なら、大我さんのために別れて…」

「その意味がわかりません。」

「…私と結婚したほうが…大我さんの為になるからです。」

「…フゥ、逆にお訊ねしますが、三条さんは、大我さんのどこを愛してらっしゃるんですか?」

ため息まじりに問い返してみる。

「私は…あれだけの実力と才を生かせないのは、もったいないと思っています。私と一緒になることで、惜しみなく発揮できると信じてます。貴女にできないことですわ。」

政略結婚の相手として申し分ない答えってところでしょうか!











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