私の恋は、期限つき

俺の初恋は、早くて四歳のときだった。

憧憬を抱いたその人は、すでに人のものだった…







そう、初めて会ったときに思いを抱いたのだが、その相手は、俺の伯父さんの奥さんで、一目見ただけで惹かれてしまうその容姿の美しさに、所作の優雅さが相まって目が離せなかったものだ。

優しくていつも笑って明るかったあの人に、俺はベッタリだった。

その日の出来事のあれこれを、母親でなくあの人へいつも報告をしていた。

そんなあの人のお腹が徐々に大きくなっていき、そこに子どもがいるんだと聞いた。

うれしそうに言うあの人の顔をいまも忘れられない。

そんなお腹の子どもに嫉妬しながらも、あの人と同じようように楽しみにもしていた。
あの人がよろこぶことを、一緒によろこびたかったんだ。




あの人が生んだ子どもは、とてもかわいかった。

あの人にいつも引っ付いていた俺は、自然とその子どもともずっと一緒にいたんだ。

俺の気持ちがいつの間にか、あの人からその子どもへと移るのにそう時間は、かからなかった。
あの人への気持ちが恋だったのかわからないが、今でも憧れに似た気持ちを抱いている。

その子どもは、いつもそばにいる俺に無邪気に笑いかけてくる。
それがうれしくてある年齢になるまで、甘やかして遊んだものだ。


そう、俺は、生まれたときからずっと見守ってきたんだ。









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