私の恋は、期限つき
それでも強引な人物もいるから、そんな輩から守るように、凛に対して手を出せないようにしていた。


そうやって、ずっと見守ってきたんだ。

小さな頃からのちょっかいの出し方が、イタズラしすぎて大学のときには、凜から敬遠されてしまうようになってしまっていたけどな。


それでも、俺の凜への気持ちは、いつまでも変わらないものだ。


凜が大学を3年で卒業して、二十歳になったとき、日本へ行くと言ったときには、一緒に行きたいと思ったほどだ。

だが、俺にも立場や仕事があったから、自由にするわけにいかなかった。

そうして、25歳の期限まで凜は、日本にいることになったんだ。


俺が凜に会えるのは、年に数回となってしまった。


日本には、凜の母方の実家があるから、なんの問題もなく馴染むことができたようだ。


よいことなんだが、俺の目にとまらない場所にいることが寂しくてしかたなかった。

いづれ、凜も連れ合いを見つけるだろうと思うんだが…


見つけないでいてほしいとも願ってしまう。

俺と凜は、本家の血筋に近いために、いとこ同士での婚姻は、認められない。

何より、凜が俺を選ぶことは、ないだろう。



いつか、連れてくる凜の相手を冷静に受け入れられるのか…





それに、おれ自身も連れ合いを見つけないといけない。

本家の義務でもある。


救いは、俺自身が惚れた相手じゃないと認められないってとこだ。


それでも、いままで独身を貫いた歴代本家身内は、少ないようだ。



< 136 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop