私の恋は、期限つき
俺もそんな数少ない例外でよいと思う。


結ばれることが許されない相手にずっと、片思いしてるんだからな!


この気持ちが昇華するまで持ちつづけようと思う。


だいたい、うちの一族で適当な相手を好きな相手だと偽って紹介しても、すぐに見破られてしまう。

厄介だと思うが、ありがたいとも思う。
思ってもない相手と一緒にならなくてよいからな!



両親は、なにも言わないが俺の気持ちに気づいていると思う。


気づいていてあえて何も言ってこないだけなんだろう。

程度の差こそあるが一族のなかでうちの家族は、恋愛関係での気持ちの真偽に能力を発揮する。

だから、俺が凜のお目付け役だったりするんだが…


ようするに、俺の気持ちも家族にバレてるってことだよな。


今回の凜が選んだ相手は、凜のことを本気で思っている。
もちろん、凜も相手のことを本気で思っている。


いままでのように凜の見た目だけに惹かれていた浮わついた輩とは、違う。


凜の素性がわかっても、気持ちが変わらないどころか、さして動揺もしてないような胆の座り具合だったからな!

気に入らないが、認めざるをえない。


そんな報告をするのが、俺の役目なんだから、嫌になっちまう。



凜の能力は、これから開花するらしく本人は、まだ能力に気づいていない。

あの爺さんの後釜ってだけで、どんな能力なんだか予想できるけどな!


後釜については、能力のある人間にしか感知できないが、なぜか産まれてすぐに能力の感知ができるようだ。

あの爺さんの前にいると一切の偽りが無に帰すからすごいもんだ。


後釜にきまった人物は、血族との結婚は、許されない。
後釜以外なら、従兄弟より離れている血族なら一緒になることも許されている。

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