私の恋は、期限つき
「凛ちゃん、焦らなくても大丈夫だからね。」


「お祖母ちゃん、そう言ってて7ヶ月後には、25歳になっちゃうんだよ。焦っちゃうよ。」


「焦るとよい出会いが遠ざかりますよ。いまは、お食事に誘った人のこと考えておきなさい。」


「はい。いつもありがとう、お祖母ちゃん。」


「なに言ってるの。かわいい孫娘のこと心配するの当たり前ですよ。」


私は、幸せだと思う。
会社でも家でも、これだけ私のことを思ってくれる人がいるのだから。



デート経験っても、学生のときしかないし、たいていダブルデートとか友達に付き合わされたってのばかりだからな。

社会人になってからなんて、異性と二人きりなんて俊司と出かけたくらいだ。


けど、俊司とは、小さいときから知っているから、二人で食事したりしても、デートって、雰囲気じゃなかったな。

みんなデートってどうしてるんだろ?


そんなことを思いながら、食事をすます。





「そうそう、凛ちゃん、ケイトから電話あったわよ。」


「えっ?ケイト?」

ケイトってのは、私の父の姉の息子、つまり従兄だ。

「まだ帰宅してないって言ったら、いいですって言われちゃったのよ。」


「なんだろ?用もなくかけてくると思えないけど…
また、かかってくるかもだから、そのままでよいかな。」


「そう?凛ちゃんがそう言うならいいんだけどね。」






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