私の恋は、期限つき
ケイトは、5つ上の従兄なんだけど、あまりよい思い出がない。


学生時代に、うまく恋愛が成り立たなかったのは、ほとんどケイトのせいだからだ。


どこから嗅ぎ付けてくるのか、私が告白されたりするとなぜか相手に接触していて、告白がなかったことにされてしまってた。
告白した次の日に告白をなかったことにしてくれと言われるんだから、たまったものじゃない。


ケイトと同じ大学に行ってたのも要因のひとつなんだろうけど…


私の恋愛の邪魔をするなんて、ひどい従兄だと思ったものだ。

ま、告白してきた相手のほとんどが、うちのことを知って怖じけついた事実もある。


そんな度量のない相手だと早くにわかってよかったんだけどね。


ケイトの近くにいると恋愛できないかもと思い、遠く離れたお祖母ちゃんのもとにきて就職したのだ。


私は、海外で暮らしてたけど、お母さんが日本人だから、文化に馴染むのは、さしたる苦労をしなかった。

お父さんを説得するのが、若干大変だったが、お祖母ちゃんの隣に住むってことでなんとか許してもらえた。


だけど、それも25歳まで。


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