私の恋は、期限つき
社会人になったら、そんな恋愛事情も変わるかと思ったんだけど…

甘かったかも…


今日は、金曜日だからこのままお祖母ちゃん家に泊まってしまおうかな?


「お祖母ちゃん、今日、お泊まりしてもよい?」


「いいよ。」


お祖母ちゃんは、いつもよいと言ってくれる。
そんなお祖母ちゃんと一緒にいるだけで、私は癒されるのだ。


「お祖母ちゃん、大好き。」

「おや、まぁ甘えん坊さんね。」


そう言いながらも甘やかしてくれる。


あの小規模企業での事務員のお給料は、よいと言えないが、お祖母ちゃんのおかげで生活できていると言える。

じゃなきゃ、家賃だけでお給料がなくなってしまうんだから、こんなのんびりしたりしてられない。


実際に働いてみて、小規模企業の実体に納得し、いまの給料にも納得している。

経験してみないとわからないことってあるもんだと、よい勉強にもなっている。




お風呂から上がって、部屋着で寛いでいたら、ピンポンと呼び鈴が鳴った。


もう夜の9時を回っている。
こんな時間に誰だろ?


お祖母ちゃんは、お風呂に入っているから私が玄関に行く。

インターホン越しに
「はい、どなたですか?」


「俺、俊司だよ。」


俊司?こんな時間になんだ?

「なんのご用件ですか?」


「冷たいな~開けてくれよ。凛だろ?」


もう、冬だから外だと寒いし、近所迷惑になっても悪いからと、玄関のドアを開けて俊司を入れた。

< 18 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop