私の恋は、期限つき
「こんな時間になんの用事よ。」


「だって、凛は、明日も仕事だろ?こんな時間じゃなきゃいないと思ってさ。
家に行ったら、いないからこっちかと思って来たわけよ。」

「だからって、女性の家を訪ねるのにこんな時間て、失礼じゃない?」


「いいじゃないか。俺と凛の仲じゃないか。」


「いったいどんな仲よ。」


「まあまあ、遥香さんは?」


「お祖母ちゃんなら、お風呂よ。」


「そうなんだ、とりあえず上がらせて」



そう言って、俊司は家に入っていく。
華さんと、お祖母ちゃんが仲良しなのもあるし、私が夏休みになると日本のお祖母ちゃんとこで、俊司ともよく遊んでいたから、勝手知ったるなんとやらなのだ。

「もう~しかたないな~」


俊司のこういうのは、今に始まったことじゃないし、小さいときは、お泊まりしたりもしていた仲だ。


あのときは、まだお爺ちゃんもいてよく一緒に怒られたりしてたななんて、よい思い出だ。




すでに居間に行き、寛いでいる俊司。

しかたないので、お茶を淹れる。



「はい。」


「サンキュー」


「ところで、何の用事なの?」


お茶うけのお煎餅を出しながら尋ねる。


「用って…」


「なに躊躇ってるの?用事もなくてこんな時間にきたの?」









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