私の恋は、期限つき
なんだか、いつもの俊司と違って腑に落ちない。

あまり遠慮したりしないタイプなのだ。



「もう、ハッキリ言いなさいよ。」


そう私が言ったら、お祖母ちゃんがお風呂から出てきた。


「凛ちゃん、誰かきてるの?」


そう言いながら、居間にやってきた。

「あ、遥香さん。おじゃましてます。」


俊司がお祖母ちゃんに挨拶しながら、頭を下げた。


「あら、俊司くんだったのね。いらっしゃい。」




「で、俊司、どんな用事なの?」


「実は…」

やっと俊司の重たい口が開いた。







「ケイトさんから、スカウトされてるんだ。卒業またずに、ケイトさんの会社に入るようにって…」


えっ!ケイトの会社に俊司が…


俊司は、いま大学院生でバイオテクノロジーの研究をしている。
そのまま研究室に残るか、就職するかだが、大学院を卒業しなくても、すでに完成した論文が評価されたらしく、それがケイトの目にとまって、スカウトの話しがきたと言う。


その話し事態は、すごいことなんだけど…

ケイトの会社ね~
だから、電話があったのか?

俊司は、なかなかに優秀だってことは、私も知っている。
あまり研究者タイプじゃないんだけど、研究に対しては、真面目だ。
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