私の恋は、期限つき
土曜日の朝、7時。

お祖母ちゃんの家の前にいる。


「おはよう」


「おはよう。って、凛、そんな格好で会社に行くのかよ。」


そんな格好って、失礼な奴だな。
私の今の格好は、ジーンズにカジュアルシャツで厚手のジャケットだ。
俊司はといえば、リクルートスーツさながらで、成人式に着てたのを着ている。

私は、CEOといえ対外的なことは、社員に任せているのだから、めったに格式ばった格好などしない。

ましてや、今日くる予定なのは、ケイトなのだ。


格好を気にする必要なんかない。


「いつもの格好だよ。さ、行くよ。」


俊司がなにか言ってるが、お構い無しに会社へ向かう。


会社に行くのに、電車に乗るんだが、いつも土日の早朝だから、混んでる電車に乗ったことない。


世のサラリーマンは、通勤ラッシュに揉まれて、さらに仕事で揉まれるんだから、大変なことだよな。
と、感心してしまう。


そんなこと考えながら乗っているともう会社の最寄りの駅についた。


俊司を伴って会社の事務所に入るが、8時前ということもあり、まだ誰も出社してない。



「ん、悪いそこの椅子に適当に座ってて」

俊司に入り口付近にある椅子に座るように言って、冷蔵庫から缶コーヒーをだして渡す。


「それでも飲んで少し待っててよ。」


そう言って、私は、CEO席に向かいPCを立ち上げる。


会社へのメールチェックだ。
急ぎのものについては、アシスタントに自宅へ転送するように伝えてあるが、通常のものや、社内広報などは、出社したときにチェックする。
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