私の恋は、期限つき
「サインすると入社契約になるけど、この場でしちゃってよいの?」


俊司に聞いてみる。

「凛、子供じゃないんだから、甘やかしたらだめだ。すでに内容については、あらかじめ話してあるんだから、あとサインしてもらえば、よいだけだ。」


やっぱり、ケイトは、俊司に有無を言わさずって感じだ。


まぁ、契約があることは、わかってるはずだもんね。

「凛、二人きりで話したいんだ。席を外してくれ。」


ん?
まぁ思うとこも、あるんだけど、他社の契約だからと渋々席を外す。


なんの話しをするのか、気になるが、俊司が決めることだからな~

私は、事務所に戻り仕事しはじめる。


平日の決済については、ほとんどジョージが処理してくれている。


ジョージは、アメリカからついてきてくれたスタッフだ。


「凛さま。」


「はい?」

「少しよいですか?」


「大丈夫ですよ。」


「他社の情報なんですが、IT企業のSGIが多角経営に乗り出して、コンサルティングもはじめたそうです。」


「あそこって株取引がメインでITがサブじゃなかったっけ?」


「さすが、よくご存知で、そのITのほうにコンサルティングをつくったようですよ。」


「それって、うちに関係しそうってこと?」


「いまのとこは、まだわかりませんが、先々には、おそらく。」


ジョージがこう言うなら、市場がかち合うってことね。
先方の出方を見てからじゃ出遅れるから、先になんとかしなくちゃね。


「ジョージ、動向を探って逐一報告お願いね。あと取引先の見直しをします。」



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