私の恋は、期限つき
私たちは、蕎麦屋に入って、天麩羅そばを頼んだ。


「ねえ、俊司。決めちゃったの?」

「うん「俊司は、もう我が社のものだ。」」


被せるようにケイトが話す。

「だから、ケイトに聞いてないんだってば!」

まったく、黙らないんだから。

「なにを怒ってるんだ?meが説明してるだけじゃないか。俊司は、アメリカに行くことになるのだよ。」


ケイトの言葉を聞いて、俊司の顔を見た。
「えっ、いいの?」

俊司の表情は、もう決めたって顔をしてこくりと頷いた。


「そうなんだ。」


俊司がいなくなると考えると、なんとなく寂しいな。

日本に来てから、よく遊んでもらったからな。


仕事だから、それ以上なにも言わなかった。



「お~デリ~シャス!」


ケイトのおかげで沈ますに済む。
しかし、ケイトって思い切り外人の見た目なのに、上手にお蕎麦をすすってる。

けっこうすすれない外国人て多いんだけどね。

ここのお蕎麦は、天麩羅もおいしいんだよね。


事務所に顔をだす土曜日には、ついきてしまう。

俊司も美味しそうに食べている。


ホントにおいしい。


おいしいものを食べて、沈みかけた気持ちも、浮上してくる。


< 30 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop