私の恋は、期限つき
デザートを食べ終わった後、私からブランド物のカフスボタンをプレゼントした。

大我さんは、すごくよろこんでくれた。


帰り道
「ホントは、凜さんとホテルに泊まりたかったですね。」

なんて言われて、顔を赤らめてしまう。

「急いだりしませんよ。大切なことですから、凜さんの気持ちが決まるまで待ちます。」

大我さんの言葉は、私が返事をするまで待ってくれるということなんだろう。


家の前まで着いたら
「今日は、ご家族の方にご挨拶したいんですが、いかがですか?」
と言われて困惑してしまう。

お祖母ちゃんには、お付き合いしてる人に会わせてほしいと何度も言われている。

だけど、諸々の問題を考えると会わせてもよいものなのが考えてしまう。

そんなとき、家のドアが開いた。

「凜」

「えっ?」

「凜ちゃん?お帰りなさい。」

中から俊司とお祖母ちゃんが出てきた。

「その男なんだよ?」
俊司が大我さんを睨む。

「あらあら、凜ちゃんの彼氏?」
お祖母ちゃんがニコニコして言う。

「はじめまして。凜さんと真剣にお付き合いさせていただいている、新川大我と申します。」
大我さんが挨拶をした。

なんてタイミングなんだ。

「えっ?お付き合い?」
俊司がビックリしているが構ってられない。
「俊司、どうして家にいるのよ。」

「凜の家に行ってもいないから、こっちにきたんだよ。」

「何の用?」

「まあまあ、凜ちゃん俊司くんね、年明けにアメリカに行くからって挨拶にきたのよ。」

「あっ!」
そうだった。
俊司は、スミスの研究所に入ることが決まったんだ。

それで来てたのか…
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