私の恋は、期限つき
スミスは、財閥だけど、結婚に関しては、身分を問わない決まりがある。


いわゆる、"掟"。


血族は、なぜか子供が少ない。
子供のいない夫婦もいるほどだ。

だからといって、子供をつくるための結婚は、勧めたりしない。

あくまでも、結婚に関しては、恋愛重視なのだ。



それでも身分違いでもよいからって、誰でも受け入れてもらえるわけでもないとこが、重要だ。

恋愛を経て、結婚となったときに、相手へある試練が与えられ、それを乗り越えられた人が結婚へとたどり着けるのだ。

身近だと、お父さんの姉、ようは、私の叔母さん。


叔母さんは、一般企業で叔父さんと知り合った。
当時、叔父さんは、野心もなければ、上昇思考もなかったそうだ。

あったのは、とてつもない癒し系オーラ。
たまたま叔父さんの勤め先が入っているビル管理会社で受け付け嬢をしていて知り合ったそうだ。

叔父さんは、上下関係なく同僚から慕われ、さらに同じビル内の会社社員からも、慕われていたらしい。

叔母さんがそんな癒し系オーラに惹かれて、アタックしたそうだ。


スミスの人間は、カリスマ性があり、とても人を惹き付ける。
叔母さんも、見た目の綺麗さにカリスマ性を備えていて、ビル内のみならず、近隣の会社の人たちからも注目を浴びていたそうだ。

だからか、叔父さんは、なにをからかわれているのかと思ったらしい。


高卒でキャリアもない叔父さんだから、よけいそう思ったのだろう。
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