私の恋は、期限つき
「華さん、ごちそうさまでした。また遊びにきますね。」


そう挨拶をして、お茶屋さんを後にした。



華さん、よい人なんだけどな~



私は、商店街で買い物をすませた。





「ただいま。」

「お帰りなさい。またお茶屋さんでつかまった?」

美香さんが、聞いてくる。

「お孫さんへ嫁にこないかって話しになりましたよ。けど、あり得ないです。」

「そうよね~」


さすがに噂を知っている美香さんだけあって、理解してくれる。


「さすがに恋が落ちてたり、売ってたりしないから、難しいです。」


「まぁまぁ、凛ちゃんみたいにかわいい娘なら、きっとよい相手ができるから。諦めちゃダメよ。」


いつも美香さんは、こう言ってくれる。


見合いや紹介もよいんだけど…
できるだけそうでなあ出会いをしたい。


なんせ私には、見合いする予定があるのだ。


我が家のしきたりで、女子は、25歳を過ぎたなら見合いをすることになっている。

見合いなら、家柄など申し分ない相手が揃うが、私自身を見てくれる可能性が低くなる。


それまでが、自由恋愛できるタイムリミット。


一度くらいは、恋愛したい。
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