私の恋は、期限つき
やっと家に着いて…


「ただいま…」


「おかえり…
どうしたの?凜ちゃん。」

帰宅した私を見て、お祖母ちゃんがビックリした。

私は、家に着いたら涙を流していたんだ。



お祖母ちゃんは、私を家に入れると、リビングでお茶を入れてくれた。



「凜ちゃん。なにがあったの?話すだけでも楽になるわよ。」


お祖母ちゃんの入れてくれた煎茶を飲んだら、少し落ち着いて言葉にする。

「うん…あの…」


なんて言ったらよいか、少し悩んで言葉につまる。


見たといっても、ラウンジにいただけだ。
だけど、私って大我さんが他の女性と二人きりでいたことに傷ついたんだ。


「お祖母ちゃん…」


「なあに?」


「大我さんが、他の女性と二人きりでホテルのラウンジにいるのを見ちゃったの。」


「そうだったの…」


「うん…それで、私ってすごいショック受けちゃったみたい。」


「それだけ、新川さんのことが好きなのね。」


「うん…」


「そのことは、新川さんに聞いてみた?」


「ううん。見ただけで、その場から帰っちゃったから、まだ聞いてない。」


「凜ちゃん。はっきりしないならきちんと新川さんに聞くのよ。」


「大丈夫。独断したりしないから…」



お祖母ちゃんに話して、少し落ち着いた。

だけど…
大我さんに直接聞いてみるのは、躊躇われる。


たんなる知り合いだってこともある。
大我さんは、企業の代表なんだから多彩に知り合いがいる。

取り引き先ってことも考えられる。


一緒にいたのが女性だからって、疑ったりしたら失礼だ。

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