私の恋は、期限つき
デート当日なんだけど…

なんだかスッキリしない気持ちのままだ。



はぁ~
昨日のこと引きずってる。

はじめてのお付き合いで、相手は、大人な人だ。
子どもじみた嫉妬なんかしたくないんだ。


珍しく二人で休みで、昼から会えるっていうのに…


こんな気持ちのまま会うのは、躊躇われるんだけど、会いたいという気持ちと葛藤している。


そして、待ち合わせの時間に新川さんが家まで迎えにきてくれた。




「お待たせしました。」

「待ってないですよ。」

大我さんのいつもの優しい笑顔。
だけど、先日のホテルで見た光景が頭に蘇る。


はぁ~私って、こんな感情に乱される人間だったっけ?

いままで、経営者としての教育を受けてきて、こんな感情を乱したことがない。
感情を乱すのは、判断を見誤らせるからだ。


恋愛が初めてだからかもしれないけど、こんなこと先祖の皆さんは、どう対応してたんだろ?

大我さんの顔を見ていると、どうにも平常心でいられない。


車に乗り込んで、大我さんに問われた。

「凜さん。なにかあったんですか?」


大我さんの問いかけに俯いてしまって、答えることができない。


そのまま黙っていたら、車が停まった。

(えっ?ここってどこ?)







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