カ・ン・シ・カメラ
希彩ちゃんを引いたのは大型トッラックだったのか。


それなら死ぬ可能性は思っていたよりも高くなったんだ。


あたしはそう思い、微笑む。


「わかった。あたしも一緒にいてあげる」


《あぁ……ありがとう純白》


そう言い、あたしたちは電話を切った。


ベッドから立ち上がり、もう一度大きく伸びをする。


どれだけ願っても、祈っても、死ぬものは死ぬの。


あたしは冷めた気持ちでそう思い、バッグを掴んで部屋を出たのだった。
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