カ・ン・シ・カメラ
あたしだけを
あたしは颯が出て行った玄関先で、茫然として立ち尽くしていた。
「信じられない……」
彼女よりも妹を優先させる颯の行動に深くため息を吐き出す。
颯と出会ったのは1年半前。
学校の行事で全校集会が行われた時だった。
あれは確か学校の創立記念日で、卒業生たちを招いた大きなイベントが行われていたんだ。
それは文化祭のように沢山の屋台が出て、在校生による出し物が披露されるようなイベントだった。
1年生だったあたしは初めてのイベントだったけれど、飲み物の担当になってしまった。
会場に入ると無料で飲むことのできるフリードリンクだ。
卒業生在校生合わせて1000人を超える大イベントのフリードリンク係りは想像以上に体力を使うものだった。
紙コップの数も飲料の種類も信じられないほどに多く、ペットボトルの入った箱は山積みになっている。
そんな中、あたしの隣でずっとフォローしてくれていたのが颯だった。
颯は1度このフリードリンク係りをやったことがあるらしく、さすがに手際がよかった。
各種類の飲料をある程度コップに注いで準備し、あたしはそれを手渡すだけだった。
「信じられない……」
彼女よりも妹を優先させる颯の行動に深くため息を吐き出す。
颯と出会ったのは1年半前。
学校の行事で全校集会が行われた時だった。
あれは確か学校の創立記念日で、卒業生たちを招いた大きなイベントが行われていたんだ。
それは文化祭のように沢山の屋台が出て、在校生による出し物が披露されるようなイベントだった。
1年生だったあたしは初めてのイベントだったけれど、飲み物の担当になってしまった。
会場に入ると無料で飲むことのできるフリードリンクだ。
卒業生在校生合わせて1000人を超える大イベントのフリードリンク係りは想像以上に体力を使うものだった。
紙コップの数も飲料の種類も信じられないほどに多く、ペットボトルの入った箱は山積みになっている。
そんな中、あたしの隣でずっとフォローしてくれていたのが颯だった。
颯は1度このフリードリンク係りをやったことがあるらしく、さすがに手際がよかった。
各種類の飲料をある程度コップに注いで準備し、あたしはそれを手渡すだけだった。