カ・ン・シ・カメラ
顔見知り
それからあたしたちは学校の近くにあるファミリーレストランに入っていた。
お店の中には数人の学生の姿がある。
あたしと颯は案内された、窓際の2人席に座った。
向かい合って座っていると、「あれ、颯君だ」「あ、本当! 今日はデートなんだぁ」という、女の子たちの声が聞こえてくる。
なんだかんだ言ってもあたしたちは周囲も公認のカップルだ。
邪魔をしてくる生徒はいない。
「今日の特別授業真剣に聞いてたね」
「あぁ。今実際に学校へ通っていたり、働いていたりする卒業生の話を聞いたんだ」
「へぇ、そうだったんだ」
あたしは冷たい紅茶を一口飲んだ。
「颯は、高校を出たらどうするの?」
あたしはそう聞いた。
今までにも何度か同じ質問をしたことがあるが、颯の答えはいつも曖昧だったのだ。
「俺は、とりあえず家にいられればそれでいいかな」
「へ……?」
颯の言葉にあたしは目を丸くする。
家にいれればそれでいい?
そんな返事がくるとは思ってもいなかった。
お店の中には数人の学生の姿がある。
あたしと颯は案内された、窓際の2人席に座った。
向かい合って座っていると、「あれ、颯君だ」「あ、本当! 今日はデートなんだぁ」という、女の子たちの声が聞こえてくる。
なんだかんだ言ってもあたしたちは周囲も公認のカップルだ。
邪魔をしてくる生徒はいない。
「今日の特別授業真剣に聞いてたね」
「あぁ。今実際に学校へ通っていたり、働いていたりする卒業生の話を聞いたんだ」
「へぇ、そうだったんだ」
あたしは冷たい紅茶を一口飲んだ。
「颯は、高校を出たらどうするの?」
あたしはそう聞いた。
今までにも何度か同じ質問をしたことがあるが、颯の答えはいつも曖昧だったのだ。
「俺は、とりあえず家にいられればそれでいいかな」
「へ……?」
颯の言葉にあたしは目を丸くする。
家にいれればそれでいい?
そんな返事がくるとは思ってもいなかった。