…… の、 定義
酔い潰れて眠ってしまったユキをアキラが
自宅まで送り届けるシーン。

かなり切ないです。

ユキの体温や女性らしい柔らかさに
ドキドキしながらも、アキラは
ユキとの関係を守ろうと自分の気持ちを
必死で抑えています。

満月を見ても狼になることは許されない。
それはユキに対してだけのこと。

自宅まで送り届けた後、
ユキの寝顔を見ながらユキに触れたい衝動を
理性で必死で抑え込んだアキラが呟いた一言
「オレだって男だぞ…?
ちょっとくらい警戒しろよな…。」
これがなんとも言えず切ない。

友達としてでもいいから、ずっと
笑ってそばにいることを選んだはずなのに、
友達ではなく男として見て欲しい。

本当は友達なんかじゃなくて、
ユキの特別な男になりたかった。

それがアキラの本心です。

だからアキラは、
ユキが本当はずっとリュウトのことが
好きだったとわかった瞬間、
ユキも自分と同じだったのだと
すべてが虚しくなって、何もかも壊して
終わらせてしまおうとしたのでしょう。

ユキに無理やりキスをして、
今更だけどずっと好きだったと告白して、
もう一緒にいても意味がないし、
友達ヅラをしているのは限界だからやめると
吐き捨てて。

大事にしていたユキとの関係を
自分の手でめちゃくちゃにしてしまった
アキラの胸の痛みが伝わってきます。


このくだりは『恋の定義』に似てるかな。
決定的に違うのは、アキラがユキに
好きだと言ったことですかね。
ユウはレナに好きだって言わなかったもんな。

ある意味、『恋の定義 番外編』だ!
…と、思った私です。


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