意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
オレンジリボンの黒魔女は、人ごみの中でも目立っていてすぐ見つかった。
声をかけると、気まずそうに見上げられた。

「ちゃんと宣伝、してるよ?」

分かってるよ、そんなこと言いに来たんじゃない。

「ああ、お前の宣伝のおかげでな、大盛況だよ!
お前をやっぱり一人で出すんじゃなかったよ!」

「大盛況ならいいじゃない!
それより受付してなさいよ、ほら、あたし大丈夫でしょ?」
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