意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
頭を下げていて立花の表情は見えない。
無言の時間が過ぎて行く。

「ん、いいの……。
あたしも、悪いの。
ごめんね?」

無言の時間を長く感じた。
よっぽど怒っているのかと思った。

「瀬田もだけど、みんなに心配かけちゃった……。
あたしが、悪いんだよ……」

顔を上げると、申し訳なさそうな顔をしていた。
どうやら、怒っているわけじゃなく、何と言っていいのか分からなかったらしい。
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