意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
コンテストの支度
そろそろコンテストのために体育館へ向かわないといけない時間だ。
あいつ、まだ宣伝でキャンディ配ってんのかな、来ない。

夕方になって少しは減ってきたとは言え、まだまだ客足は順調だ。
ずっと忙しくて、話があると言った中川の話しは聞けないまま、この時間になった。
俺は、中川には悪いけど、正直ほっとした。

それにしても来ないな。
仕方がない、二人分の衣装を持って、先に向かうか。

「あれ? 美空、いないの~?」

中川に断りを入れて、荷物を持って教室を出ようとしたところで、鈴木が訪ねてきた。
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