意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
「わたしの気持ち、瀬田君分かってる、よね……?」

「え、まぁ……」

答えられはしないけれど。
と、続ければ、知ってる、と返された。

「ただね、今日、わたしの中で区切りをつけたかったから」

この高校に入学して、ずっとずっと好きだった。
でも二人は付き合っているのかと思って諦めていた。
だけど、時々不思議な時があって、本人に直接聞いたら違うと言われたから。
また夢を、見てしまった。

中川は、そう言った。
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