意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
「はい! 投票一位のお二人に来ていただきました!
や~! 斬新な衣装ですね!
そして、おでこにキスをする胸キュンな演出!
素敵でしたねぇ!
いかがですか、今の気持ちは?!」

気持ちって言われてもな。
うーん、無難に済ませるか。

「ありがとうございます、嬉しいです」

「おや、立花さん?
随分お顔が赤いようですが……」

さっさと終わらせてさっさと袖に戻ろう。
そう思っていたのに、司会はなかなか離してくれない。
美空の顔を、覗き込んだ。
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