意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
ともあれ、荷物を置いてきてしまったのは事実なので有難い。
俺と美空はそれぞれ鈴木に礼を言って、荷物をロッカーにしまった。
あ、そうだ、と、美空が荷物の中からかぼちゃバックを取り出した。

「キャンディ一杯あるよ? 食べる?」

「わ、ホントだ、一杯!
もらおうかな」

なぜ今キャンディ?
と思いはしたけど、まぁいいか。
おれも一つキャンディを口にした。
いつもの昼休みのように、3人で席に着く。

「あ、そういえばね」

鈴木がおもむろに口を開いた。
< 205 / 251 >

この作品をシェア

pagetop