意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
「そういえば俺たちもお化け屋敷が忙しくて、カップルコンテスト見てないもんな」

「ほかのクラスだって、そうだよ?」

委員長の言葉に、鈴木は普通に返事をした。
え、もうクラスに入り込むどころか、会話までこなしちゃう感じなんだ?
さすがは鈴木、タフな心臓。

「や、無理。
無理だよ、只でさえ舞台に上がるの恥ずかしいのに、何言ってるの?」

あれを、もう一回舞台で……?
と、すでに美空は涙目だった。

「ほら、でも実際してたし?」

「あれは、瀬田が、勝手に……」

鈴木の言葉に、頬を紅く染める美空。
全く、可愛すぎて困る。

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