意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
「どっからどこまでがフィクションなのか、ノンフィクションなのか。
わかんないコメントですねぇ~!
いやぁ、いいなぁ!」

司会者も目の前の全校生徒も、どっと笑った。

「で、恥ずかしがり屋だと言う新婦さんは、またお顔を隠していますが?」

「ああ、そうなんですよね、なにせ恥ずかしがりでして」

ははは、とわざとらしく笑ってみせれば、観客席からも笑い声が聞こえた。

「ここはどうでしょう?
やっぱり、新郎さんの手で、新婦さんのヴェールを上げて、誓いのキスなんて」

ふざけた調子の司会者に、盛り上がる観客たち。
ああ、とうとうこの時がきちゃったか。
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