意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
誰もいない教室の、電気をつける。
薄暗い中歩いて来たせいで、蛍光灯の眩しさが目を刺す。

先に美空を着替えさせるために、俺は外に出た。

「覗かないでね?」

「覗かないよ! いいから早く着替えろ!」

まぁ、正直言えば覗きたいってか、堂々とみたいけど。
そんなこと、言えないし出来ないよな、今日の今日で。

俺は大人しく、教室の前で一人突っ立っていた。
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