意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
「ごめん、お待たせ!
瀬田、着替えておいでよ、今度はあたしが入口でまってるね!」

いつもの制服姿の美空が、すっきりしたような顔で出てきた。
そうだよな、夕方から今まで、高いヒールにふわふわのドレス。
疲れてたよな。

「おう」

手早く着替えを済ませる。
廊下に、美空一人を長らく置いとけない。
誰かに声かけられるかも知れないし、薄暗くて怖がってるかも知れないし。
< 226 / 251 >

この作品をシェア

pagetop