意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
「どー思う?」

俺は向き直って、わざとそう振ってみた。
質問に質問で返しちゃったけど、まぁいいか。

「え……? どうって……?」

返答に困って固まる塩崎と、サッカー久しぶりだなぁ、体あっためとかないと、と呟きながらストレッチを始める俺。
そんな俺たちの横を、何してるんだ? お前ら? とでも言いたげな表情を浮かべた隣のクラスの奴らが通り過ぎていった。

「え……?
どー思うって?」

「それさ、よく聞かれるんだよなぁ。
立花と瀬田って付き合ってるのかって。
でさ、どう言う思いで皆それを俺に聞くのかなって思って」
< 29 / 251 >

この作品をシェア

pagetop