意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
黒板に、宣伝係、立花。受付係、中川。と二人の名前が書かれたところで、俺は即効で手を挙げた。
立花が宣伝なら、俺も然りだ。

「はい、瀬田」

「俺も立花と宣伝する」

「だと思った」

言い終わるか終わらないかのタイミング。
既に黒板の立花の名前の隣に、俺の名前は書かれ始めていた。

「なんでいつもあんたとワンセットなのよ?!」

「いいんだよ、これで!」

不思議そうな顔をする立花と、どうしてわかんねーの? と、ぐったりとした俺を、クラスメイトは面白そうに眺める。
見世物じゃねえっての、全く……。
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