意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
あ、と、何かを思い出したように、立花が口を開いた。

「お母さんが、いいのがあるよって言ってたんだった!
そう言えば、試着しに来てねって言っといてって言われてたの忘れてた!」

「おいこらバカ美空。
初耳ですが」

デコピンを食らわせる。
勿論軽くだ。
クラスメイトは苦笑いを浮かべている。

「一応クラスの代表なんだし、ちゃんとしろって」

「う、うん、ごめん」

まぁ、俺もこいつのこと言えるくらい、やる気があるわけじゃないけれど。
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