好きと言えなくて

ある意味色々な事に動揺してます

目の前にいる喜村悠里さんは本当に綺麗で見とれてしまう。


「綾華さんをもっと売り出さないとダメネ。」


どうしよう、上手くことばが出てこない。


でも、言わなきゃ。


「私は芸能界に入るつもりはありません。今回は園村友加里さんの代役と言うことで、引き受けました。」


あらそうなの、残念。


私を見つめて優しく笑う。


喜村マネージャーの耳元で何か話してるけど、声が小さくて聞き取れない。


喜村マネージャーが分かりましたと返事したが、話の内容は全く分からなくて不安になった。


今度は視線を私に向けたまま、田城ちひろと話しているし。


なんだか、怖い。


高村向陽さんが私の所へ来た。


「綾華ちゃんよろしく。」


喜村悠里さんにはかなりの威圧感を感じたが、高村向陽は優しい伯父様だった。


演技指導もしてくれ、無理にこの仕事を続ける必要はないからね。


本当に嬉しかった。


私の気持ちを分かってくれる人がいて。

















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