好きと言えなくて
今日は久しぶりの休日。


咲良母さんとお出かけ出来るだなんて、嬉し過ぎて鼻血が出そうだ。


朝から嬉しくて部屋の中をスキップしてると、田城ちひろにうるさい静かにしろと怒鳴られる。


エヘヘ、どんなに怒鳴られても今日は許してあげるわ。


「綾華顔がきもいぞ。」


うるさい。


「綾華ちゃん仕度出来たかな?」


咲良母さん今日も素敵です。


「綾華連れて何処へ行くの。」


咲良母さんはニコニコ素敵な笑顔で。


「今度駅前のビルの中に居酒屋を出そうと思ってるの。そのビルのオーナーと会うから、綾華ちゃんに紹介したいと思って。」


はぁ、田城ちひろがその声と同時に私の前に仁王立ちした。


「綾華が行く必要ないだろ。」


「母さんは娘を連れて行きたいのよ。」


娘だなんて、嬉しい過ぎる。


行く必要ない。


田城ちひろが私の腕をつかんで離さないのは、何故でしょうか。


母さんの気まぐれに付き合う必要ない。


私が咲良母さんと出かけたいんです。


その手を離して下さい。









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