名前で呼べよ。~幼なじみに恋をして~
『今何してるところ? お暇ですか?』
あわあわしながら思わず目を閉じると、すぐに通知音が鳴ってしまって動揺。
来た。返信が来てしまった。
ううう、と頑張って強張るまぶたをこじ開けて、固まった。
『連絡来ないかなって待ってた。暇』
——連絡来ないかなって待ってた。
短い文面に、ふわりと心が浮く。
ご飯を食べたら連絡すると言ったから、待ってたのは分かる。
そうちゃんはきっと、待っててくれるだろうとは予想してた。だってそういう律儀な人だ。
だけど、だけど。
連絡来るかと思って待ってたとか、連絡来るかなって待ってたとかじゃないんだ。
……来ないかなって待ってた。
まるで、まるでそれは。
頰が緩んで仕方ない。
ぎゅうぎゅうクッションを抱きしめてベッドに飛び込んで、ごろごろ身悶えしたのも仕方ないと思う。うん。
「…………『連絡来ないかなって待ってた』……」
そうちゃんらしさの垣間見える文面を、無声音で復唱する。
そうちゃん。
そうちゃん。
あのね、わたしね、そうちゃんの、優しいところが好きです。
あわあわしながら思わず目を閉じると、すぐに通知音が鳴ってしまって動揺。
来た。返信が来てしまった。
ううう、と頑張って強張るまぶたをこじ開けて、固まった。
『連絡来ないかなって待ってた。暇』
——連絡来ないかなって待ってた。
短い文面に、ふわりと心が浮く。
ご飯を食べたら連絡すると言ったから、待ってたのは分かる。
そうちゃんはきっと、待っててくれるだろうとは予想してた。だってそういう律儀な人だ。
だけど、だけど。
連絡来るかと思って待ってたとか、連絡来るかなって待ってたとかじゃないんだ。
……来ないかなって待ってた。
まるで、まるでそれは。
頰が緩んで仕方ない。
ぎゅうぎゅうクッションを抱きしめてベッドに飛び込んで、ごろごろ身悶えしたのも仕方ないと思う。うん。
「…………『連絡来ないかなって待ってた』……」
そうちゃんらしさの垣間見える文面を、無声音で復唱する。
そうちゃん。
そうちゃん。
あのね、わたしね、そうちゃんの、優しいところが好きです。