名前で呼べよ。~幼なじみに恋をして~
「え、うん、ちょっと」
あったか~い、を選んだからだろうか。
それとも、ペットボトルを両手で握りしめていたからだろうか。
買ったばかりのペットボトルは多分普通のあったか〜いの温かさなんだろうけど、寒さに当てられて冷えた手には、あったか~いというよりは熱く感じられる。
今日は少し風が冷たくて、ぽかぽかした温度といい天気のわりに、外を歩いていると温かい飲み物が欲しくなるくらいには体が冷えた。
そうちゃんは黙ったまま、ペットボトルの上で跳ねるわたしの指を横目で見て。
「ん」
無造作に差し出されたそれに、わたしは指を跳ねさせた状態で固まった。
「…………」
ねえ、そうちゃん。この手は、なんですか。
よく冷えた炭酸を左手に持ち替えたそうちゃんが、右手のひらをわたしに見せている。
「ええと……?」
首を傾げたのは仕方がないだろう。
手、大きいなあ……ってそうじゃないよね、分かってる。分かってるけど。
ちょっと混乱して逃避しながら、差し出された手を凝視する。
ぐるぐる考えて固まるわたしに、ん、とそうちゃんはもう一度短く言った。
あったか~い、を選んだからだろうか。
それとも、ペットボトルを両手で握りしめていたからだろうか。
買ったばかりのペットボトルは多分普通のあったか〜いの温かさなんだろうけど、寒さに当てられて冷えた手には、あったか~いというよりは熱く感じられる。
今日は少し風が冷たくて、ぽかぽかした温度といい天気のわりに、外を歩いていると温かい飲み物が欲しくなるくらいには体が冷えた。
そうちゃんは黙ったまま、ペットボトルの上で跳ねるわたしの指を横目で見て。
「ん」
無造作に差し出されたそれに、わたしは指を跳ねさせた状態で固まった。
「…………」
ねえ、そうちゃん。この手は、なんですか。
よく冷えた炭酸を左手に持ち替えたそうちゃんが、右手のひらをわたしに見せている。
「ええと……?」
首を傾げたのは仕方がないだろう。
手、大きいなあ……ってそうじゃないよね、分かってる。分かってるけど。
ちょっと混乱して逃避しながら、差し出された手を凝視する。
ぐるぐる考えて固まるわたしに、ん、とそうちゃんはもう一度短く言った。