名前で呼べよ。~幼なじみに恋をして~
わななく唇をきつく引き結ぶ。
そっと、大事に、大切に、余韻を噛み締める。
……一人で帰るとか、言うなよ。
そうちゃんの声が、甘やかな響きをもって、何度も耳の奥でこだまする。
逃さないように強く目を閉じた。
忘れないように一心に転がした。
……一人で帰るとか、言うなよ。
何度も何度も、よみがえる。鮮やかによみがえる。
そうちゃんが何を思って言ったのかは、今はいい。考えない。
一人で帰るとか、言うなよ。
今は、幸せだけを。
……好きだなあ、と思う。
習い性に似た感情は、けれど、いつも真新しく愛おしい。
好き。
こういうところが好き。
こういうところ以外も好き。
全部全部好き。大好き。
そうちゃんが好きで好きで、好きで仕方がない。
……一人で帰るとか、言わない。絶対言わない。
わたしがそう決めたのは、当然といえば当然のことだった。
そっと、大事に、大切に、余韻を噛み締める。
……一人で帰るとか、言うなよ。
そうちゃんの声が、甘やかな響きをもって、何度も耳の奥でこだまする。
逃さないように強く目を閉じた。
忘れないように一心に転がした。
……一人で帰るとか、言うなよ。
何度も何度も、よみがえる。鮮やかによみがえる。
そうちゃんが何を思って言ったのかは、今はいい。考えない。
一人で帰るとか、言うなよ。
今は、幸せだけを。
……好きだなあ、と思う。
習い性に似た感情は、けれど、いつも真新しく愛おしい。
好き。
こういうところが好き。
こういうところ以外も好き。
全部全部好き。大好き。
そうちゃんが好きで好きで、好きで仕方がない。
……一人で帰るとか、言わない。絶対言わない。
わたしがそう決めたのは、当然といえば当然のことだった。