涙が枯れる日 Ⅱ【完】
私は眩しすぎる光で目が覚めた
日当たりがいいこの病室は朝、眩しいらしい
起きてからずっとぼーっとしていた。
―――コンコン
遥斗達かな…
私は緊張しながら返事をした
「どうですか〜?」
入って来たのは看護師さんを連れた担当の先生だった…。
「あ、おはようござます」
はぁ〜、と一気に緊張がとけた
「おはよう、どうですか?痛いところや変な感じがするところとか無いですか?」
「あ、はい!特にないです」
「それは良かったです。検査結果も異常無かったから退院出来ますよ」
「そ、そうですか…」
「退院良かったですね〜、彼氏さん喜ばれますね」
と先生が言ったので不思議に思った
「ど、どうしてですか?」
私がそう聞くと先生はニヤッと笑って
「彼氏さん明道さんが眠ってる間、ずっと付き添ってましたからねぇ」
と言った。
そうだったんだ…。