涙が枯れる日 Ⅱ【完】
**幸せ**
遥斗の家の門から少し歩くとピタッと遥斗が止まって…
「どうする?どっか行くか?」
と言ってきた
それって…デート?
実は、私達は1回しかデートらしいデートをしていない…。
だからすごく憧れていた。
「うん!行きたい!デート久しぶり」
そう言って笑うと遥斗は嬉しそうに
「そんなにデートが嬉しいのか?」
「当たり前でしょ?デートなんて1回ぐらいしかしてないよ?」
「そうだったか?」
「そうだよ!だから嬉しいの」
「そうか。じゃ行きたいところはあるか?」
行きたいところか…
遥斗とだったらどこでもいいけど…
「あっ!水族館行きたい!!」
私がそう言うと遥斗は不思議そうな顔をして
「水族館?」
と聞いてきた。