蛇苺と死神の輪舞曲
†1†
「日野さん、また別れたんでしょ?」
「え、早っ。
まだ一週間行ってなくない!?」
「さすが、魔性の女、蛇苺だよね」
何とでも言ってろ。
わたしだって…
わたしだって好きで、付き合ったり別れたりの繰り返ししてんじゃないっつーの!!
ただ、告白されたらうまい断り方がわかんなくて
とりあえず付き合って、丁度いいくらいに別れてたら
交際期間最長 一週間と二日。
最短 三日。
とかなってたんだもんっ!!
「わたし…何でこんな性格なんだろ…」
断り下手で人付き合いが苦手。
お陰で友達なんか出来た例しがない。
仲良く戯れる雀たちを怨めしそうに眺めていると
暴風とともに
「トモダチ…いないの?キミ」
と、男の人…というか、男の子の声が聞こえた。
「だ、誰?誰かいるの!?」
「ボク…トモダチ…なってあげようか?」
外人の片言のような、単語ばかりを繋げた幼い声は
細長い木の上から聞こえた。